ライブで歌うぞ!
という方へ、
前回の「ビートルズの歌詞を効率良く覚えて、歌詞を見ず歌う方法 ②トレーニング編」では、覚えたい歌詞を細分化して一言一言覚えていき、最終的には歌詞を見ずに歌えるようになるまでになりました。
今回の「③バンド練習編」は、ライブで歌う(ボーカリスト)ということを想定して、本番に向けてどんな練習をしていくといいのかをご紹介していきます。
もちろん、ライブに限らず、学校や会社のイベントで歌うことになった、セッション会に参加する、とかでも参考になると思います。ぜひご覧くださいね〜
ポイント:本番に近い状況をイメージして練習
メンバーと一緒にスタジオ練習をする意味合いとしては、メンバー各自で練習してきたパートを、みんなで集まって「せーの」で合わせる時間です。
練習の回数を重ねながら、演奏する曲の順番、MCが入る場所・・・など、本番に近い状況に寄せていく、というイメージです。
本番中、想定外のことが起こったり、緊張をしてしまっても慌てず、練習していたことを思い出して、気持ち的に極力、軌道修正することができます。
(そうは言っても、緊張はするんですよね!私がそうです。)
本番に向けて、計画を立てていく
前回の記事でご紹介したように進めていただくと、自分が1曲あたり覚えられるのは何日くらいだな、と、おおよそ把握できたと思います。
そうしますと、後ほど出てきますが、歌詞を見ないで練習する日までに、逆算して歌詞を覚える計画を立てていきます。
併せて考慮することがあります。歌詞を覚えていくという話から少しそれてしまいますが・・・
お一人で歌うのでしたらご自分の予定中心で計画できますが、もしバンドで曲を披露するのでしたら他のメンバーとの練習する日程と、実際に演奏する曲が何曲あるのかを考慮する必要がありますね。
バンドやバンマスさんにもよりますが、多くのバンドはプロではなく趣味で活動していますので、練習するスケジュールを厳密に立てるバンドはほとんど無いかもしれませんね。ライブ本番を成功させるために、自分が担当するパートがバンドと合わせた時にいい感じに仕上がるのか計画を立てていきましょう。
例えば、メンバーが数人いて、演奏曲数が5曲、ライブは2ヶ月後、練習回数は4回あるとします。
練習する
各練習日を区切りに、目標を立てていきます。例えば、こんな感じです。
①練習1回目(7週間前): 歌詞を見ながらバンドに合わせて歌えるようになる
②練習2回目(5週間前): 歌詞を見て歌う最後の回
③練習3回目(3週間前): 歌詞を見ずに歌う
④練習4回目(1週間前): バンドと合わせる最終確認
⑤本番までの1週間: イメージトレーニング、微調整
①練習1回目(7週間前):歌詞を見ながらバンドに合わせて歌えるようになる
バンド初練習です。
自分一人だけの練習では解決できない部分を解決していく作業です。
たとえば、実際に演奏や歌を合わせてみると、入るタイミングが微妙にズレていたり、そもそも演奏が違っていたり、ハモリが入るところ・・・と色々気付いていきます。
個人練習では完璧にできていても、複数の人とのハモりが入った途端にその音につられたり、演奏の音量で自分の声が聞こえず音を外してしまったりします。このスタジオ練習の中で、自分の弱点を見つけるようにします。
あと、ハモリが入る場合は、ハモる場所はどこなのか、ハモる相手とのタイミングが合ってないなー、と気づいたりしていきましょう。
それに気づくためには、録音することをおすすめします。
録音したものを聞くことで、音量や音程、全体のバランスなどを把握することができます。
録音を聞いた後は、次の練習までに修正しておきます。
②練習2回目(5週間前):歌詞を見て歌う最後の回
練習1回目に続いて、バンドに合わせて歌う練習です。もし録音したものを聞けたのでしたら、自分なりに修正して、「この言葉を強く言ってみよう」「ここをもっと声を伸ばしてみよう」とか、この日はいろいろ試してみましょう。
この例で言うと2回目の練習が終わって3回目の練習までに、5曲を覚える計画を立てていきます。このように書くとストイックすぎるので、とにかく自分が楽しみながら、覚える課題曲が5曲あり最終的には全部覚えるとしても、覚える順番は、ご自分のやりやすい方法が一番いいと思います。
1曲づつ端から覚える方がいいと言う人もいれば、課題曲のサビだけ先に覚えていく方がやる気が出るとかは、人それぞれだと思います。
③練習3回目(3週間前): 歌詞を見ずに歌う
このあたりから本番に近い環境で練習する段階です。本番に近い環境、つまり歌詞を見ずに、バンドの演奏や歌に集中して、自分の歌を合せていく練習です。
できれば、ライブ本番の曲順が決まっているといいですね。
プロの歌手の方ですと、歌を最低100回は練習するとよく聞きます。そこまでは言いませんが(そもそも私は人のことが言えない・・・)繰り返し歌うことで、歌詞が体に染みついてくる感覚が芽生えると思います。前回の記事でも書きましたが、体に染みつく=口周辺の筋肉に覚えさせる作業 なんだと思います。
体験談ですと、演奏を中断して「またここからやり直し」となった時、途中から演奏が始まってもすぐ歌が入れるようになった時に「体に染みついた」感覚がわかりました。
私は楽譜を読めませんし、コードもあまりわかりません。完全に耳コピです。
ですが、何十回と演奏を聴いていると、どの部分なのかがわかるようになり、本番で自分がテンパっても演奏は続いていますので、軌道修正ができるようになります。
④練習4回目(1週間前): バンドと合わせる最終確認
3回目の練習と同様、本番に近い環境(曲順、MC、立ち位置など)で練習ができるのが理想ですね。この日は疑問に思ったことは確認しておきましょう。ま、でも今の時代はLineなどのグループ内で随時確認できますよね。
この日は、大きな軌道修正はせず、今までやってきたことを確認することと、変更するにしても微調整する程度にした方がいいでしょう。
最後に
バンド練習の進め方、挑み方について、様々な意見があると思いますが、バンドでライブするのでしたら、よっぽどのプロの方ではない限りメンバーとの練習は不可欠です。
バンドメンバーの状況にもよりますが、例えばメンバーが社会人として働いていますと、練習日はかなり限られていきますよね。さらに、人数がいればそれだけ予定も重なります。そうすると多くて月2回とか、月1回とか、下手すれば本番前に1回しか練習できません、ともなりかねません。
できればライブの日が決まり次第、練習日の日程は押さえておきたいですね。
もし、バンド練習がなかなかできない、ということでしたら、頼れるのは自分のみ。 歌詞はもちろん、歌い出しのタイミング、演奏などを脳内再生できるくらい頭に刷り込んでおけば、自分を信じて、慌てず、緊張も最小限で、ベスト・パフォーマンスができます。
筆者について
さいもん(B)・歌とパーカッション担当。ビートルズ大好き歴、ほんの数年💦 人生の大半ビートルズを知らないで生きてきたため、むさぼるようにビートルズを研究している。最近はさまざまな打楽器にトライ🎵
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