The BEATLES Cover Unit さいもん

私たち「さいもん」は、主にアコースティックでビートルズカバーをやっています。 数あるビートルズ 曲の中でも、美しいメロディーやコーラスがいいなと思った曲を、 素直に、シンプルに、楽しく、表現することを心がけています。

二足遅れ(笑)の「NOW AND THEN」


二足遅れ(笑)の「NOW AND THEN」

 

ビートルズ’最後の新曲’NOW AND THEN。最高ですね。やはりビートルズ、変わらず’やって’くれました!

 

「おい、そこ!聴いたか観たか?

 これがビートルズだ、文句あるか?

 ざまあみろ!わはは」

 

などと久々にビートルズさん関係で変に高揚した気分を味わいました(笑)。

 

実はポールが「今年出すぞ」と公言したとき、正直、

「まさかNOW AND THENか?アンソロジーでうまくいかなかったのではないか?他に曲はないのか?」

と失敬にもほどがある思いを抱いておりました(笑)。

 

またAIでジョンの声を云々と聞いたときには、

「なに?AIでジョンのボーカル?前にNHKでやっていた新曲+ボカロ技術で作った「蘇る美空ひばり」のパターンではあるまいな?が、ポールの新曲(ビートルっぽいやつでお願いします)にAIでジョンのボーカルつけたらそれはそれでNOW AND THENよりいいかも」

などと不謹慎なことも考えてしましました。申し訳ございません。

 

2023年6月くらいにポールが「最後の新曲」云々を公言した後、しばらく音沙汰がなかったのであまり気に留めなくなってしまっておりました。

 

なにしろ「Get Back」のときも、一体いつになったら公開されるのか、やるやる詐欺か(笑)とモヤモヤしておりましたし、ポールの「最後の新曲」発言は’フライング’’ついうっかり’と言われてましね。ちなみにこれはホントですか?前宣伝ではありません(笑)?

 

そんなこんな忘れていたころ、秋口にプロモーション動画が公開されはじめました。動画は短いし小出し感満載(笑)、正直内容も??な感じでした。

なので、赤盤青盤も再発ですか、ふうーん、とあまりわくわく感はなく、な感じでした。

重ね重ね申し訳ございません。

 

11月のリリース日早朝、何気にYouTubeを見たら、いつのまにやらあるではありませんか、「NOW AND THEN」のaudio(笑)。

で、それがホンモノであることを確認して早速聴きました!(ファンがそれぞれにデモを加工して作っていたものは消えてましたね。この仕事の早さ、さすがです(笑))。

 

で、一聴したところの第一印象。

すみません!正直に申します。怒らないでください(笑)。

 

え〜?!ビートルズしてないじゃん。

 

ポール大先生、もっと歌ってくださいよ。あなたポール・マッカートニーでしょう。ソロパートとか、「If I Fell」ばりのジョンとのハモリ、何でやらないかなぁ。ビートルズですよ?

 

ベースもビートル時代のブンブンベースでお願いしますよ。実際、結構動くベース弾いているのに。一番目立つくらいじゃないとポールのベースではありません!「最後のビートルズ」でしょ?ポール・マッカートニーでしょう?

 

ドラムもちょっと地味じゃないですか?

リードギター、ポールが弾いています?ジョージのリードギター聴きたかったなぁ。やはりアンソロジーのときの音源はないのかぁ。。。

 

エンディングも演歌的?というかなんというか、??な感じで(すみません)。

 

が、さすが「Bメロ」は削りましたね(笑)。ここはいろいろみなさまご意見あるところと思いますが、ワタクシ的には’ビートリー’なポップになってよかった、です(笑)。

 

全体として、やはりアンソロジー時代の「Free As A Bird」「Real Love」に感じた「ポール、もっと前に出てくださいよ。何を遠慮しているのですか」感があって、うーん、な感じでした。すみません(笑)。

 

が、話はここからです。そうです、MVです!

 

Audioとビミョーな時間差で公開されたと思いますが、完全にKOされました!

 

何ですか、アレ!

 

MVで泣ける、初めてです!

泣けるMV、他にもあるのかもしれませんが、ワタクシは観たことありませんでした。

 

とにかく素晴らしい!第一印象はぱっとしなかった(すみません)「Now And Then」、ワタクシの中での最高傑作(のひとつ)と相成りました。

 

まさにメディアミックスの教科書的お手本でしょうか。

 

 

ここで冒頭の「おい、そこ!聴いたか観たか?これがビートルズだ、文句あるか?ざまあみろ!わはは」となりました(笑)。

 

このMV、ワタクシ的には走馬灯、なんだか自分の人生と重ねられて、自分の青春もいろいろあったがビートルズとともにとうとう終わったか(笑)、いやはや何ともいえない気分にさせられます。こうなると’演歌的’などと思っていたエンディングも「これしかない!」、ドはまりとなりました!

 

ビートルズさん、さすがです!まいりました!

 

で以下、MVについての個人的見解です。

 

・ジョンがかっこよすぎる!MV全般に出てくるHello Goodbyeのジョン、顔もスタイルも髪型も服(笑)もビートルズ時代を通して最高にカッコいいころの映像だと思っています(笑)。

あの茶目っけというか、いい加減というか、茶化し精神というか、あれがビートルズ精神の真骨頂、最後のMV?に神妙な’愛と平和なジョン(とヨーコ)’ではない、おふざけ笑顔の’ビートル’ジョンを採用してくれたことに感謝です!

ワタクシも少年時代、あの感じに心底ほれ込んだことを再認識しました!

 

・アンソロジーの切れ端から始まるところ、最高ですね。Taxmanばりに‘えへん’としてみたり、NowegianWoodの感じになるテキトーなギター入れてみたり。TDKのカセットテープも泣けます。

でも、何で1カポなのでしょうか(笑)?冒頭でチューニングしている音は1弦1カポ開放でF、そのままAm→G6と弾いているように見えるので、当時は半音上げにする予定だったのでしょうか?あるいは映像は別の曲?よくわかりません。是非ご教示ください。

 

・片付けちゃうのかぁ。。MVの途中、ビートルズさんは「今日はこのくらいにしておいてやるか。一杯やろうぜ」といわんばかりに喜々としてドラムやらアンプやらを片付けています。こういう感じ、‘その後’を知る身としては泣けます。映画「Let It Be」ではマルが運び込んでいるところから始まりましたが、最後の「Now And Then」では片づけたかぁ。。

 

・エンディングに向かうところ。Paper Back Writerのプロモあたりからシェアスタジアム、デビュー後、デビュー前のツッパリ時代、幼少期の映像にと遡っていきます。まさに走馬灯。といいながら走馬灯、ワタクシはみたことありませんが(笑)。やはり実際みると遡るのではないしょうかね?もはや相手がビートルズだからなのか、自分がかぶりすぎているのか(笑)。泣けます。

 

・で、エンディング。観た瞬間に「これは反則だろう!」。ハードデイズナイトのセットでの中で、ビートルズさんお得意の1礼→姿が消える→‘BEATLES’の電飾とドラムの‘Beatles’ロゴが残る→電飾消える→ロゴ残る。。

ああ、マジで終わったのか。姿は消えて名前は残る。電飾(デジタル)は消えても手書き(アナログ)は残る。

何だかんだ、AI時代到来前の‘人間の時代’の象徴としてのビートルズ、まさに‘らしい終わり’ではありませんか。白黒ですし。号泣です。くどいですが、この映像にはあのエンディング(演奏)しかありませんね。不明を恥じます。すみません。

※ちなみに、MVを観ながらその反応を発信しているYouTuberさんも多くいらっしゃいますが、若い方は最後の部分はさして反応していないというか、電飾が消える前に話始めたりしていますね(笑)。その人の背負っているものもそれぞれ、それによって反応もそれぞれ、勉強になります(笑)。

 

とまあ、しばし泣けるMVに浸っていたわけですが、ふとビートルズさんはそんなに感傷的なはずはない、と思い返しもしました(笑)。

 

実際、ポールもリンゴも元気にライブやっていますし(笑)。

 

しかもシングルのB面は「Love Me Do」。

 

これは明らかに’終わり’ではありませんね(赤盤の宣伝だろう、というひねくれた見方はなしで(笑))。

 

プロレスでスリーパーホールド極められてぐったりした後、高らかに手を挙げて復活をアピールする感じといいましょうか、’死と再生’の演出といいましょうか。

いずれにしろビートルズは終わりではない、また始まるのだ、Please Please Me からまたリミックスして世に出すのだ(笑)、永遠に再発売するのだ、という強い意思を受け取り、思わず笑ってしまいました(笑)。

 

相変わらずMVは観るたびに泣けますが、ビートルズさんは単独の曲なり出来事なりではなく、大きく物語としてとらえないといけない、と改めて感心した次第であります。

 

AI云々にしても「蘇る美空ひばり」ではなく、単にレコーディング・音響技術として使用しただけ-これは昔からビートルズさんの得意技、アレックス何某のようなインチキさんに騙されたりもしましたが(笑)-と知り、やはりさすがだ、といまだに衰えぬ‘先取の精神’、実に嬉しいではありませんか。

 

純粋に‘音’だけではジョージの存在感など‘ないものねだり’な部分もありますが、MVを観ると、いい具合にジイさんのポールとリンゴが、若かりしかつてのジョンとジョージを想う、‘2対2’の今が「Now And Then」のベストなタイミングだったのだな、としみじみ思いますね。

 

アンソロジーのころは音質の点からジョージがダメ出ししたとかなんとか。技術でカバーできるようになった今の時代に復活したことは、‘たまたま’かもしれませんが‘偶然を必然に変える’ビートルズマジック健在なり、をあらためて証明するものでした。ポールの執念のたまもの、何事もあきらめてはいかんですね(笑)。

 

それにしてもポールとリンゴのいい感じのジイさん具合、見ればみるほど完璧なトシの取り方です。あの感じ、目指しましょう(笑)。

 

ビートルズさんは永遠のお手本です。

ビートルズビートルズをずっと支えているファンのみなさんに感謝です!