The BEATLES Cover Unit さいもん

私たち「さいもん」は、主にアコースティックでビートルズカバーをやっています。 数あるビートルズ 曲の中でも、美しいメロディーやコーラスがいいなと思った曲を、 素直に、シンプルに、楽しく、表現することを心がけています。   私たちにとって偉大な存在であるビートルズ に敬意を表して、 ビートルマニア視点ながらも、ビートルズ を知らない、 一人でも多くの人に、ちょっとでもビートルズっていいんだなと思ってくれると幸いです。   東京、埼玉、千葉のライブハウスや、ライブバーのイベントに出没して ビートルズを楽しく

ビートルズといえば「イエスタデイ」(Yesterday) ②演奏にトライ!

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エスタデイにトライ!

「イエスタデイ」をきっかけにビートルズにハマり、何だかんだギターも弾くようになるという、正統な流れに乗ったワタシですが(このあたりのお話はまた別途(笑))、一番やりたいのは当然「イエスタデイ」でした。

今回は、ビートルズに夢中になったきっかけとなった「イエスタデイ」の演奏にトライした時のお話です。

これからビートルズバンドを始めようとしている方が参考にしていただければと思いますし、

すでにやってます!という方にも思い当たる 'あるある' を楽しんでいただければ幸いです。

 

 

 

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エスタデイを演奏する(1) 楽譜を購入 

まずは、新宿あたりの楽器屋さんで「イエスタデイ」が載っている‘楽譜’なるものを購入しました。

当時はインターネットやYOUTUBEで親切に教えてくれる謎の人もいませんでしたし、‘耳コピ’ などという高等技術(笑)も身につけておりませんでしたので、‘楽譜’だけが頼りです(笑)。

ちなみに 'YOUTUBEで親切に教えてくれる謎の人’ 、他人のことは言えませんが結構テキトーな方もいらっしゃるので、鵜呑みにせず注意が必要です(笑)。

Webに上がっているコード譜も同様ですが。

 

それはさておき、楽譜をGETするにしても、どれを選べばいいのやら何だかよくわからない状態で「ビートルズ」「イエスタデイ」のキーワードだけを頼りにテキトーに購入したので、少なくとも‘TAB譜’ではなく‘ピアノ譜’だったような気がします。

コード名は記載されていたとは思いますが。

それを見て、キーはF、コード進行はF→F#m→B7・・・・という情報を得て、早速何とか音を出して見ました。

 

イントロのボンタタタボンタタタからF#m→B7と行くと、おお、あの感じではありませんか(笑)。

 

これこれ!感激しましたね(笑)。

 

続きも何とか覚え、弾けた気、できた気になっていたワタシですが、このときすでに「ビートルズの罠」に落ちていたのですね。

前に触れた「イエスタデイ」始めて聴いたとき感じた違和感、あれの正体が襲ってきました(笑)。

 

歌はどうする!

ギターに気を取られていて先送りしていた ‘歌問題’ 、こいつがにわかに浮上してまいりました(笑)。

 

まず、「英語じゃん、これ」(笑)。

英語であるのはいいのですが、歌詞カードと聞こえてくる言葉が全然一致しません(笑)。

 

「イェスタデー、オーマイチャボシンソファーラウエー」

 

英語なんて習い始め、かつ大して得意ではない中2生(イエスタデイからビートルズにはまったのは中1ですが、そこからギターだの何だの、あっという間に中2になっていたのでした(笑))には、全く理解不能です(笑)。

 

3番の「ナニーダプレイ・・・」も同様に何だかよくわからず、といって教科書読みすると音が入りきらないわ、そもそもカッコ悪いというか、ビートルズと違うので受け入れがたく、となると「イェスタデー、オーマイチャボシンソファーラウエー」と‘カタカナ’で覚えざるを得ません(笑)。で、そうしました(笑)。

 

その後、いろいろな曲を覚えていく中でも同じようなことが多々ありますね。

「どうしても歌詞どおりに聞こえない!」

 

これ、外人だとちゃんと聞こえるのだろうか、などと不思議ではありましたが、まあ考えてみれば日本人の歌う日本語の歌詞も聴き取れないことはよくありますので、それと同じだろう、と勝手に納得して、その後も‘英語とカタカナ’の両刀で覚え込んでおります(笑)。

 

ちなみに歌詞を理解して歌え、と言われますが、やはり英語の歌詞をきちんと理解・解釈することが必要かと、そんな感じはしますね。

 

話はそれますが、これまたポール・マッカートニー大先生の名曲「Let It Be」、当時はアップルやら解散やらのゴタゴタにヤケになったポールが「Let It Be、なるようになれ!」と捨て台詞を放った詩、みたいな解釈が出回ってましたが、そんな訳はありませんでしたね。それではマザーメアリーが賢くヤケをそそのかしていることになりますし、歌世界が台無しでしょう(笑)。やはり英語の解釈、大事です(笑)。

 

また、英語は単語一つでリズム作れますから、その‘ノリ’のため英語(発音)が苦手なワタシはカタカナで丸ごと覚え込む必要にかられております(笑)。

などと言っても、うまくできることはないのですが(笑)。

外国の方が聴いていると「ユーの発音は云々」と言われますが、まあ気にしていると何もできないので、そこは図々しくやってます(笑)。

 

話がそれました。ビートルズの歌、もう一つ、‘キーの問題’というのが重大問題として立ち上がってきます(笑)。

 

エスタデイ、今でこそ高すぎるとは言えないキー(F)だと思いますが、歌なんて音楽の授業でいやいやテキトーにしかやってない、英語もカタカナな中2にはイエスタデイのキーは十分高い、です(笑)。

 

エスタデイに限らずビートルズは全般的にキーが高いと思いますが、これを何とかしないとどうにもならない、ということで足踏みを余儀なくされました(笑)。

 

ちなみにイエスタデイの歌、ポールのソロなのでアレですが、ビートルズの歌、‘コーラスが命’と気付くのはもう少し経ってからでした。このあたりもまた別途(笑)。

 

歌まで来ましたので、次はギター関係のお話にいきます。

 

エスタデイを演奏する(2) どうやって弾いているんだ?

どうやって弾いているんだ?

キーは何だ?

歌の足踏みでぐずぐずしているうちに、高校受験の勉強やら何やらでしばらくビートルズ、ギターとは離れておりました。

 

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といいながら、中3の1978年、「一度だけの再放送!」(注1)と、やたらと大宣伝をしていた日本テレビ(4チャンネル)の「ビートルズ日本公演」は、ガン見+空気録音(カセットテープ)で対応しました(笑)。ビデオ録画なんて想像もつかない時代でした。

武道館公演でのイエスタデイ、実際どうやって弾いているのか楽しみにしておりましたが、バンド編成だししエレキだし手元がよく見えないしで、すみません、正直微妙にがっかりしました(笑)。

が、後で空気録音(カセットテープ)のイエスタデイを聴くと、キーが違う!との大発見に至りました(笑)。

そのときは、どういうからくり(イエスタデイはキーが上がっているが他の曲は下がっている(笑))なのかさっぱりわかりませんでしたが、後々‘1音下げのキーGで弾いている’ということがわかりました(注2)。

 

そこで ‘なるほど!’ と膝を叩いた、

といきたいところでしたが、実際は「そんなことされたらライブでコピーできないではないか」とやや憤慨しました(笑)。

 

6弦全部を下げてイエスタデイ、終わったらまた戻す、なんて芸当はできません(笑)。

しかし、実際6弦全部1音下げてキーGで弾くと、ゆるめの低音弦がバチバチ鳴るではありませんか。そう、最初にイエスタデイを聴いたときの違和感、きれいな曲なのにバチバチと雑音のようなものが入っている、の正体はこれかぁ!と、今度は膝を叩きました(笑)。

 

ポールの左手

親指と人差し指で低音弦と高音弦をつまんで、そのあと人差し指でジャカジャカとストローク、というアコギを弾くポールの左手、今でこそ有名?かもしれませんが、当時はそんなうんちくを聞く機会も映像を見る機会もなく、どうやってイエスタデイを弾いているか、さっぱりわかりませんでした。

といって、真面目に研究するでもなくテキトーに弾いて自己満足しておりましたが、ついにイエスタデイを弾いているポール、見ました!

 

NHKかどこかでやっていた「幻のウイングス日本公演」のプロモでしょうか、ウイングスのライブで弾いているイエスタデイ、ですね。

例の弾き方、これで始めて見ましたが、こうやって弾いているのか、と思う反面、何かレコードと違うという感じもありました。

が、やはりその後しつこく追求することはせず、イエスタデイを演奏する機会もなかったので、しばらくはそのまま、という状態でした(笑)。

90年の来日公演でもポール・マッカートニー大先生は同じようにイエスタデイ弾いているのをビジョン越し(笑)に確認しましたし。

 

そうこうしているうちに鳴り物入りのアンソロジー、なんとイエスタデイのライブ映像があるではないですか!

しかもジョン、ジョージ、リンゴは引っ込んでポール・マッカートニー大先生のギター弾き語り独演、しかもバックは ‘本物’ のカラオケ(笑)。

当時のポール・マッカートニー大先生がアコギを弾く姿初めて拝見しましたが、そこでのイエスタデイ、親指で低音弦、人差し指+中指で下から腹でも掻くように高音弦を弾いています!

なるほど!そうだったか!と膝を打つ、ところかもしれませんが、まあそうだろうな、と確認した感じでした(笑)。

 

むしろここでの思いは、なぜその弾き方止めたのでしょうか?ということです(笑)。

そもそもあんなアコギの弾き方、イエスタデイだけでは?と。しかも最初の頃だけ(笑)。

今の弾き方はイエスタデイ後に編み出したのしょうか?ただ、若い頃ジョージとバッハをテキトーに弾いていた、と言いながらそれを弾いてみせるポールは ‘今の弾き方’ ですよね。

 

ポール・マッカートニー大先生、ホント何だかよくわかりません(笑)。

 

次はいよいよ、イエスタデイの演奏にいってみましょう。

 

(注1)

あれだけ「一度だけの再放送!」と煽りに煽って鳴り物で放送したくせに、後に最新技術でクリアに加工した、とかであっさりともう一度放送してます(笑)。わざわざ「アップルの承諾の元に放送してます」のテロップありましたから、海賊ではないようです(当たり前ですか)(笑)。このときの番組タイトルは、「また逢えてよかった!!今蘇るビートルズ プレスリー マイケル・ジャクソン 世紀の熱狂ライヴ!!」豪華(笑)です。やはり煽りってますね。ちなみに、この3本立て、誠に申し訳ありませんがプレスリーのハワイライブが一番最高、笑えます(笑)。さらにこの後、BSあたりでも「ビートルズ17時間特集」とかで武道館を放送したりしてましたね。「一度だけの再放送!」、実にいい加減なもんです(笑)。

(注2)

エスタデイのキーはFですが、レコーディングではアコギは6弦とも1音下げて、キー:Gで弾いてますので、結果的にキーはFとなってますし、後のライブでもそうしてます。ところが武道館の初回は、長旅の疲れかやる気がなかったのか(笑)、全員半音下げでやってました。そこにキー:Gでイエスタデイをやるもんですから、結果的にキー:F#となって半音上がったイエスタデイとなってました(笑)。このあたり良い意味でいい加減、実に魅力的ですね(笑)。

 

エスタデイを演奏する(3) あの感じがでない!

歌も覚え、ギターもそれっぽく弾けるようになり(=自己満足)、満を持しての「イエスタデイ」(笑)。

ダメですね(笑)。

何パターンかトライしてみましたが、うまくいきません(笑)。

 

パターン1:バンド編成

バンドでやってみました。もちろんエレキ2、ベース、ドラムのまんまビートルズ編成です(笑)。ちなみにこの場合、ワタシはベースに回ります(笑)。

昔はYOUTUBEもないのでコピー元がなく、テキトーな感じでやってみました。

 

やはり話になりません(笑)。

すみません、自分を棚に上げますが(笑)、エレキ組が・・・・。

 

まず、リズムギターのパート、音色もストロークも‘違~う’ な感じです。何せコピー元がないのでどうしてくれとは言えず悶々とするしかないのですが(笑)。

リードギターのパート、これもアルペジオで弾いたりして、やはり ‘違~う’ な感じです(笑)。弦楽四重奏の美味しいどころ取り(笑)してほしいのですが(笑)。

まあ、コピー元がない、とは言いましたが、空気録音の武道館イエスタデイはありました(笑)。が、カセットテープをダビングして仲間に配るのも面倒でしたので(笑)、違うなあ、と文句をつけては仲間に嫌がられておりました(笑)。

 

こういう状態を踏まえた上で武道館のイエスタデイを聴くと、やはりビートルズは上手い!とよくわかりますね。

 

ジョンもジョージもイエスタデイなんか大してやりたくはなかったのでは、と勝手に想像しておりますが、必要最小限でかつ最高な演奏してますね。

ジョンのリズムギター、ポールのアコギとは全然違う、というかそんなのは無視しつつそれっぽく弾いてますが(笑)、テキトーに弾いてる感満載な感じがいいですよね。音色は明るすぎずひずみ過ぎず、適度にダークで最高です。ストロークもきれい過ぎず適度にパターン変えるあたり、いつもながらジョンしてます。

ジョージも必要最小限、弦楽四重奏の印象的なフレーズを、人手不足の中さらに端折りながら弾いてます(笑)。

 

さすがビートルズ、テキトーでも実に上手いもんです。

 

結局、武道館の感じにはならず、にも関わらず文句を言い続けて仲間に嫌われるのも癪なので、バンドの候補曲からイエスタデイは早々と消えました(笑)。

 

パターン2:弾き語り+シーケンサー

バンドで厳しければポールのように一人で!と意気込んで、ストリングズ部分の打ち込みなんぞを作成してみました。フットスイッチを踏むとそれが流れる、と(笑)。

結果は、やはり上手くいきません(笑)。

ストリングスの部分、音がずっと伸びているので弾き語りとテンポが合わないのです(笑)。

クリック音を別出ししてイヤホンで聴けばよかったのでしょうが、そういうのも面倒でしたので(笑)。

 

そういえば、ビートルズ時代のライブ演奏、ポールの弾き語り+‘本物’のカラオケのやつを見ると、ポール・マッカートニー大先生もカラオケと微妙に離れたりして、軌道修正しながら演奏している様子が見られますね(笑)。あれ、非常に難しいと思いますが、ポールには何でもないのでしょう。さすがです(笑)。‘本物’カラオケ、例のバチンバチンが入っているので多少は合わせやすいのかもしれませんが、バックを確かめながら演奏するポール、なかなか笑えます(笑)。

デリケートなイエスタデイ、テンポが合わないなどという体たらくが許されるはずもありませんし、しばらくしてシーケンサーも故障したりして、結局、このパターンもお蔵入りとなりました(笑)。

 

パターン3:弾き語り

バンド編成もダメ、打ち込みもダメ、となると、残りは弾き語りしかありません。

こうなると、他人のせい、環境のせいにはできませんので、問題点が浮き出ます(笑)。

結局、出来は歌に尽きる、ということがはっきりとわかります。

最初に聴いたリコーダーのメロディの感じ、シンプルに単純にいいメロディ、な感じで歌えません(笑)。

どうしても ‘うまく’ 歌ってやろうとか、変に力んでくどい感じになるとか(笑)、うまくいきません。

 

こうなると、イエスタデイを最初にレコードで聴いたときの印象、「棒歌っぽい」というのが、実はドンピシャな歌い方なのだ、ということがよくわかりました。あと、あの声(笑)。

 

バチンバチンといい、‘棒歌っぽさ’といい、普通ならマイナスポイントになりそうなところが、実は満点、これしかない!となるビートルズの大マジックを、「イエスタデイ」で学びました(笑)。

 

これは他のビートルズ曲のいたるところで発見され、その度に学んでますが、学んでもできないところが、ビートルズのいいところでしょうか(笑)。

 

大いに悔しく、実に納得のいかない話ですが、まあ永遠の課題、ということで(笑)。

 

何と言ってもビートルズ、ですから(笑)。

 

筆者について

さいもん(A)・ギター担当。ビートルズ大好き歴数十年!1963年生まれ さそり座。近頃、忘れっぽいことがもっぱらの悩み。

 

関連ページ 

simon-beatles.hatenablog.jp